Serenite

コラム

2025-06-02 23:23:00

顎関節症・噛み締めのお悩みについて

先日、食べ物を噛むたびに痛みがある症状が突如出現しました。
噛む時の左右差は時折感じていましたが、痛みで食べにくいという症状は初めてで「これが顎関節症か」と実感、自身に出現した不調に少しがっかりしてしまいました。

でもこれが鍼灸師のよいところ。自身で顎や首、耳周りに鍼をし、噛み方とあくびなどに気を付ける生活を2日ほど送ったところ、現在は痛みもなくなり事なきを得ています。

顎関節症の原因となる因子は様々にあります。
解剖学的個人差、外傷、特殊スポーツや楽器演奏による体への重負荷etc・・。
その中でも「行動要因」と言われる日常的な癖(頬杖や身体の片側への荷重、噛み癖など)や、
精神的緊張(継続的な筋緊張が引き起こされること、歯軋りや噛締め)は特に見逃すことができません。

突然の不調も、本当は突然起こったのではなく、身体の癖や姿勢・生活習慣のあり方、精神的緊張をしやすいなどの無意識の身体状態が影響しています。無意識の緊張により全身の柔軟さや巡りが良くなかったところに、何らかのきっかけが加わり症状が表に出ることが多いと考えられます。

当サロンにも、噛み締め症状をお持ちの方がよくいらっしゃいます。
もちろん、鍼灸で具体的に局所の柔軟性を出していくことも大事かつ有効です。
それと共に「噛み締め癖」はリラックスしやすい身体になっていくことで少しずつ改善していきます。

一般的に、力を「入れる」ことより力を「抜く」ことの方が難しいと言われています。

1、力が入っているのだという自分自身の精神や身体に気づくこと
2、力を抜いてリラックスできている状態を定期的に感じることができること
3、よい状態を身体が知って、そこに自然とチューニングしていけるようになることが
理想的です。(理想に向かって「頑張ろう!」とすると力が入ってしまうことが難しいところですね!)

鍼灸施術は筋緊張を緩めるとともに、自律神経や精神状態に働きかけることが近年様々に明らかにされています。「悪いところを治す」と「良い状態を知る」の双方を実感できるのが鍼灸の良いところです。不調の解決策の一つに是非鍼灸を検討してみてください!

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